屋久島トレッキングを楽しむための6か条
トレッキングは決して難しいものではなく、誰もが簡単に参加できる。とはいえ、ハイキング気分で臨むと、痛い目に遭うこと必至だ。その地域にあった装備と知識を持って臨むべきだ。
ここでは、屋久島に必須となるトレッキング基礎知識6カ条を紹介しよう。
第1条 季節と雨を考えて準備すべし

屋久島で一番の大敵と言えば、雨。「一週間に8日雨が降る」と言われるのが屋久島の天候だ。山道で雨に当たることは覚悟しておきたい。
それでもなるべく雨の少ない時期に歩きたいなら、4月下旬から5月がお勧め。また、梅雨明け直後や秋は比較的穏やかだ。
逆に、3、4月中旬、梅雨時は雨が多い。また、8、9月は台風シーズンなので気をつけたい。
なお、標高2000m弱の山岳地帯を持つ屋久島は、冬にはかなりの積雪があり、冬山の知識が必要となる。ほかにも宮之浦岳、縄文杉などの長いコースを歩く場合には日照時間も考慮する必要がある。
第2条 自分のレベルにあったトレッキングコースを知るべし
当たり前のことかもしれないが、コースの難易度は事前に知っておこう。屋久島のトレッキングコースはさまざまだが、初心者でも簡単に楽しめるものから、本格的な登山コースまで盛りだくさん。人気のコースを簡単に紹介しておこう。
ヤクスギランド 初級者向き
屋久島の自然が凝縮されている、アクセスも便利な手軽な原生林コース。30分~150分のコースを選べる。
150分のコースは、低山ハイキングレベルで、しっかりとした装備と準備が必要。
白谷雲水峡 初級~中級向き
映画の舞台ともなり、苔むした独特の景色が、縄文杉と人気を二分する白谷雲水峡は、最深部「もののけ姫の森」まで歩くと標高差300m近く、往復3時間以上のコースとなる。河沿いを歩く本格的なトレッキングコースである。
縄文杉往復 中級者向き
往復で9~10時間、距離約20km。屋久島旅行の目的として人気の縄文杉は、以前より整備されたとはいえ、時間も距離も長い、登山中級者向けのハードコース。
装備を整え、バテないような行動食も考え、日没に備えてヘッドランプなども用意したい。
宮之浦岳 小屋泊縦走 中級~上級者向き
基本的な登山の知識、十分な経験が必要。小屋泊といっても食事が出てくるわけではないので、自炊道具、食料が必要となる。
さらに寝具がないので、寝袋等の寝具も持たなくてはならない。宮之浦岳に登るなら、屋久島に来て初めて山を登るような人には困難かもしれない。
第3条 自信のない人はツアーに参加してガイドを雇うべし

トレッキングの経験がない、または初めてで不安という人は、ツアーに参加してガイドさんと一緒に行動することをおすすめしたい。
また、経験のある人でも、豊かな経験と知識で屋久島の語ってくれるガイドさんによって、さらに深い自然体験が得られるはずだ。
屋久島には、たくさんの経験豊かなガイドさんがいるので、トレッキングに不安のある人も安心だ。
もちろん、申し込んだからといって「ガイドさんにお任せ」では困る。申し込んだツアーの内容、トレッキングのコースについては、事前に積極的に調べておく必要があるだろう。
また、ほかのお客様とのトラブルも考えられるので、自分の体力レベルはしっかり把握しておこう。
第4条 装備は万全にしておくべし

屋久島でトレッキングを楽しもうと思ったら、シューズ、レインウェア、ザック、アンダーウェアなどの基本装備は揃えておきたい。登山・アウトドアの専門店にいけば、レベルにあった装備を教えてくれるはずだ。
お店に行ったら、屋久島にいつ、何を目的に行くのかまでハッキリ伝えておくのが大切だ。
不安なことはどんどん質問して解消しておけば、安心して出発できる。なお、通常装備のほかに、忘れてはいけない+αの装備を教えておこう。
水筒
水の多い屋久島を歩くとはいえ、水場だけで水分を補給するわけにはいかないし、コースによっては水場がないところもある。水場を見つけたらいつでも満たせるような水筒を用意しよう。
ヘッドランプ
長距離の縄文杉、宮之浦岳では日没に備えて持つ必要がある。また、屋久島の森の中には暗いところもある。登山専門店には光量の大きく、コンパクトなアイテムが揃っているので、店員さんに相談するのが賢い選択だ。
行動食
トレッキングでは平地を歩くよりも数倍のエネルギーを使ってしまう。売店もない大自然で食料が切れることはとても怖い。エネルギーだけでなく、塩分や糖分、ミネラル分などの補給も重要で、梅干、せんべい、チョコレート、飴、ナッツ類など、自分なりの行動食を考えよう。
普段の生活では「低カロリー商品」を選んでいる人も、トレッキングのときには、カロリー量の多いもので大丈夫だ。
第5条 屋久島の山小屋とアルプスの山小屋の違いを知っておくべし

メジャーな山岳地帯(アルプスや八ヶ岳)にある山小屋では、標高3000mの稜線であっても、布団や食事も用意してくれる立派な宿泊施設である。
しかし、屋久島での宮之浦岳登山やほかの縦走コースの山小屋は、こうした小屋とは違い、屋根と平らな床がある簡素な宿泊施設であることを頭に入れておきたい。
食事はもちろん自炊、就寝は寝袋、さらには、小屋への到着が遅れると、テント泊になることもある(もちろんテントは自前だ)。そうなると、それなりの荷物を背負って歩くことになる。
第6条 長距離を疲れずに歩く方法を取得しておくべし

手軽にいけるコースもあるが、かなり長時間の歩行を強いられるコースも多い。人気の縄文杉コースも、9時間以上の長時間歩行となる。
目的地に到達する前に引き返す、ということのないように、以下の点を注意してトレッキングを楽しもう。
■やさしい足運びで、小またでゆっくり歩く。
■やさしい足運びで、ゆっくり歩く。
■空腹になる前に食べ、のどの渇きを感じる前に水分を補給。
他にも、疲れない歩き方はさまざまだ。せめて知識だけはという方には、専門書を読んでおくことも重要だ。例えば小社刊では
『今から始める山歩き』や
『山でバテないテクニック』など、専門書にはノウハウが詰まっている。
また、大自然のなか、バテてきてしまったら、無理をしないで、早めに引き返そう。山は逃げないので、いつか必ずチャンスがある。
バテとは違うが、足をちょっとくじいてしまっただけでも、下山できなくなることもある。ケガをしないように、安全には充分配慮しよう。
トレッキングについてもっと詳しく知りたい人のために・・・
初のトレッキングが屋久島、という人は少なくないはずだ。屋久島でのトレッキングは、他では味わえない楽しさがあるが、それも「バテ」ずに「安全」に快適に行えてのこと。
初めてという人は、事前に少しでもノウハウを吸収しておきたい。ということで、初心者のためのハウツー本を紹介しよう。
トレッキングを始めるための最適入門書
大きな自然とふれあうトレッキングを始めるための最適マニュアル。新緑や紅葉におおわれた近郊の低山ハイキング、そして山小屋を利用して高山植物が咲き誇る3000mの稜線歩きにトライするための入門書。
山歩きをするために必要なグッズ、計画の立て方、歩き方のポイント、山小屋の利用法など、四季折々にさまざまな表情を見せる大自然のなかを歩くためのノウハウがぎっしり詰まった一冊。
疲れ知らずに山へ登るコツ教えます
山登りで、バテるのは珍しいことではない。まして初心者ともなれば、バテに関する不安は大きい。実は、すべての登山者にとって、最も大きな不安の種が「バテ」。
本書では「山でのバテとは」でまず登山中に起こるバテについて紹介。次に「体とバテのメカニズム」でなぜバテるか、を考察。
さらには「山でバテないための栄養学」「山でバテないためのトレーニング」で具体的な方法を掲載。また、「山でバテない25のテクニック」では登山中の行動、ウェアリングなどでバテないためのテクニックを紹介。
屋久島アルバムを作る!
足跡を残す、公開する!
写真を投稿しよう!

ネットで作る屋久島アルバム、デビュー。さぁ、写真を共有&公開しよう!


Books
屋久島旅に最適なガイド
屋久島ブック2009
880円(税込)
屋久島の情報だけで構成されるガイドブック。
山と渓谷社ならではのトレッキング情報も充実。

3月の屋久島情報
気候
気温11度~17度
植物
オレンゲソウ、サクラツツジ、リンゴツバキ
食べ物
タンカン、ツワブキ、ガジュツ、トビウオ
注目
町の気温が高くなり、下旬には「木の芽流し」と呼ばれる雨の季節に入る。
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